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セザンヌⅡ「新しい表現方法」

「印象派の色彩世界は、あまりにも感覚的すぎる。そしてさらにその色彩によって形態が失われてしまった。
しっかりした構図で描かれていないので造形的に弱い。自然の存在感を描くには、表情によってではなく、形態をしっかり捉え、しっかりした構図で描かなければならない」」

セザンヌは、印象派のモネ達が解体した形態(フォルム)を画面に復活させるために、遠近法や明暗法を使わず、どのような表現方法で臨んだのでしょう。

【セザンヌの新しい表現方法】


面取り モチーフを面の集合として捉えて描く
図1-1
    
   
  図1-2

IMG_0010+(2)_convert_20100831181858.jpg
   
   
IMG_0011+(2)_convert_20100831182132.jpg

面取りは対象を構造的に捉えることができます。立体物の立体感や実在感が表現しやすいのです。

同一人物の肖像画 ⇒ ルノワールとセザンヌの描き方の違いは?

ルノワール《ショケの肖像》1876年 光が反射した表面を描く(印象派)

Renoir.jpg


セザンヌ《《座るショケ》1877年 「面」の集まりとして描く。

IMG+(18)_convert_20100920221400.jpg


視点を移動して描く

DSCN1852_convert_20100921162956.jpg
講座スライドより

多視点による表現(構築された画面)
一つのモチーフをいくつもの視点から見た形を同一画面に描くことにより、奥行きや立体感を表現する事が出来ます。


《籠のある静物》1890~05年
cez016_convert_20100921164901.jpg

IMG_0002+(6)_convert_20100420121812.jpg

視点を移動して得られた画像を、画面上で構成しています。
一点から見て描く、ルネサンス以降の絵画をセザンヌは終わらせました。

《チェリーのある静物》1887年
図1-6_convert_20100921172456

同じテーブルの上にある2枚の皿。チェリーの方は、ほぼ真上からの視点で描かれています。
サクランボが皿から滑り落ちそう。しかし絵画的に面白い表現になっています。

リンゴの丸みや遠近感を表わす技法

暖色(赤や黄は近づいて見える)と寒色(青や緑は遠ざかる)の視覚効果の対比によって形態に量感を与えました。光や影でモチーフを形作らず、色彩でモチーフを単純化させました。

エルスワス・ケリー《レッド・イエロー・ブルー》1963年
図1-5

《コンポートのある静物》1879~80年 
cezanne_compotier1879+1882+-+コピー+(2)_convert_20100921173839

ゴーギャンが大切にして、長く手元に置いていた作品です。

モーリス・ドニ《セザンヌ礼賛》1900年~01年
礼賛セザンヌ_convert_20100921195846

ゴーギャン所蔵のセザンヌ作「コンポートのある静物」を囲んで、画家たちが議論・賞賛している様子を描きました。ドニがセザンヌ宛の手紙の中で「私達は絵画に関するすべての知識をあなたから学びました。」と書いているように、セザンヌは「画家たちの画家」として後に続く画家たちに影響を与えました。


「どちらが美味しそう?」

カラヴァッジョ《果物かご》1596年頃
図1-3_convert_20100921170937

リンゴの種類が分かりそうなリアルな表現

《セザンヌのリンゴ》
図1-4_convert_20100921170901

造形性が優先されたセザンヌのリンゴ
リアルさを描くことより、普遍的な造形形態を追及。モダンアートは、絵画から「意味」や「寓話性」を排除して、造形性を重視していきました。


以上のような絵画的要素の単純化や構成法は、形態の抽象化をもたらし、次の世代の画家達には、新しい絵画構成としての基盤となりました。近代美術の父といわれる所以なのです。    


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