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ルネ・マグリット

ルネ・マグリット(1898~1967)ベルギー生まれ
ダリと共にシュルレアリスムを代表するベルギーの画家。「イメージの魔術師」と呼ばれています。日常的なありふれたイメージを自由に組み合わせ、実際にはありえないような場面を作り出すことによって、謎めいた、超現実的な世界を創造しました。シュルレアリスムの常套的な方法であるデペイズマン技法によって、驚きのある不可思議な世界が描き出されています。
分かりやすく言いますと、「ナニコレ珍百景」的な世界です。
     
 「エッナニコレ?」「ナンデコンナトコロニアルノ?」「チョットドコカヘンダヨネ」

空間のデペイズマン(空間を入れ換える)

ゴルコンダ
《ゴルコンダ》1959年

        配列よく空に浮かぶマグリット自身。ありえない光景が広がる

白紙委任状
《白紙委任状》1965年

        「虚」の中の実、「実」の中の虚が同居する世界

存在のデペイズマン

人間の条件
《人間の条件》1934年

  キャンパスに描かれた絵と外の風景がつながっている。現実とは何か?

時間のデペイズマン

光の帝国
《光の帝国》1954年

        明るい昼間と、暗い夜が同居する不思議な世界

大きさと位置のデペイズマン
(大きさの関係や位置を入れ換える)

リスニング・ルーム
《リスニング・ルーム》1952年 

        大きさの不均衡にただ驚くばかり!

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《弁証法讃》1936年

        窓は内側に開き、室内には家の全体像が見える不思議さ


材質の変化によるデペイズマン

黒魔術
《黒魔術》1935年

        皮膚が青空に同化していく裸婦

哲学的考察を生み出した作品

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《イメージの裏切り》1929年

画面中央にパイプが描かれ、その下にフランス語で「これはパイプではない」と書き込まれています。この言葉は、これはパイプの絵であって、本当のパイプではないことを意味しています。パイプが描かれているのになぜパイプではないのか戸惑いますね。確かに描かれたパイプでは煙草は吸えないのだからこれはパイプではありません。鑑賞者はパイプの絵を見ると、実物のパイプのイメージを重ね合わせてそこにパイプがあるのだと思ってしまいます。それが言葉によって打ち消され(裏切られ)、パイプではなく「絵」であることに気付かされます。実物のパイプ、パイプのイメージと言葉との関係について考えさせられる作品です。

               

言葉では語りきれない不思議なイメージ、すべての前に驚きがあり、すべては絵が語る。






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テーマ:アート - ジャンル:学問・文化・芸術

コメント

No title

はじめまして。

私は絵を観るのも描くのも好きですが、画家さんの事を詳しく知りません。

「リスニング・ルーム」という作品、面白いです!

マグリットは昔、本で観た、布をかぶった男女作品がとても印象に残っていました。



あと、もし違っていたら、申し訳ございません。
以前、私のブログにコメントを頂きましたでしょうか?

だとしたら、とてもうれしかったです。
ありがとうございます!

  • 2009/10/16(金) 19:23:10 |
  • URL |
  • YUKINKO #-
  • [ 編集 ]

Re: No title

コメントありがとうございます。
本でご覧になられたマグリットの作品は、《愛人たち》1928年だと思います。マグリットらしい作品ですよね。
これからも面白い音楽を聴かせて頂きにお邪魔します。心がざわざわ致します。

  • 2009/10/16(金) 22:11:03 |
  • URL |
  • artprogram #-
  • [ 編集 ]

胸が痛い..

宿題の参考になりました 


ありがとう!!w

  • 2010/11/03(水) 23:15:10 |
  • URL |
  • 目指せperfect human #-
  • [ 編集 ]

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